フィリピンの経済成長
日本から飛行機でおおよそ、4・5時間のフライトで行ける国であるフィリピンですが、経済規模にまず目を向けてみましょう!
以下がフィリピンと日本を比較した表になります。
表(名目GDPの推移に関するグラフの出典元:世界経済のネタ帳)
この表をみてお分かりかもしれませんが、日本が不安定な経済成長の動きを見せているのに対して、フィリピンは右肩上がりのとても安定した経済成長をしていることが分かります。日本のGDPランキングが3位でフィリピンは36位だからといってもこの推移をみればそのうち抜かされることが分かります。
フィリピンの人口
現在(2018/08/28)では1億500万人で、人口推移からおおよそ4・5年後には日本の人口を超えると考えられています。
また特徴的なのは、人口ピラミッドがキレイな三角を描いていることです。つまり、高齢者が少なく、若者が多いという日本とは真逆の人口構造をしています。これは、日本の少子高齢化が経済成長を遅らせているというのと同じで、逆であれば経済成長がしやすいということです。
以下がフィリピンと日本に人口を比較した表になります。
表(出典:populationPyramid.net)
フィリピンの言語
フィリピンはアジアの中で唯一公用語に英語があります。世界で活躍できる人材は英語が喋れる人材が圧倒的に少数である日本と比べて言うまでもなく多いです。また、アメリカ人やイギリス人と比べるとフィリピン人の人件費はとても安く済むため、日本国内での英会話教室などにいる先生はフィリピン人が多いというのが現状です。
フィリピンの問題点
7500以上の島と81の州
国土が30万㎢でそれを構成するのは7500以上の島と81の州これの何が問題かといいますと、81の州というのが問題です。つまり、81の地方政権があ
るということで、日本の都道府県47やアメリカの州50と比較してもかなり多いです。ですので、細かく分かれ過ぎているため、統制が整っておらず地方によっては治安が悪いところも多々あります。
マリファナの売買
フィリピンではマリファナの売買がさかんに行われており、特産品の一つでもあります。
そのせいか、麻薬中毒者が多く、それが経済を遅らせる要因かもしれないと危惧されています。
そこで、新大統領は人権の法則を無視しました。簡単に言うと、麻薬業者や強盗などの後ろ暗い人たちを殺すと宣言したのです。1カ月で400人以上を射殺したことでも有名で、その効果で自首する人が後を絶ちません。ただし、後ろめたいことをしている人相手にだれでも殺人を犯してしまう危険性もあり、実際に本当に悪いことをしていた人から分からない人が殺される事件も起きています。
ASEAN加盟国10か国の中でも著しい経済成長を見せているフィリピン。
最近の経済動向で言うと、フィリピンの実質GDP成長率は、
2010年に7.6%と高い水準を記録した後、2011年は世界経済低迷の影響を受けて3.7%とやや低下。
2012年には6.7%と、他のASEAN各国と比較しても、高い伸び率を記録しています。
1983年には、第二次オイルショックの影響で対外債務のデフォルトへと追い込まれ、
1990年代まではASEAN加盟国のなかでもっとも低い経済成長率のまま低迷していました。
フィリピンが貧しいというイメージは、その頃に定着したものです。
現在フィリピンは活気に溢れ世界中から注目されるほど著しい成長をみせています。
そこにはどのような理由があるのか。まとめてみました。
フィリピンの総人口
フィリピンの人口は、2014年には1億人を突破し、その出生率は3.08人と、東南アジアで最も高い数字を誇ります。
驚くことに全国民の平均年齢は約23歳、人口ボーナスは2045年まで続くと言われており、
2080年には2倍の人口になると予想されています。
ちなみに、日本の全国民の平均年齢は45.2歳、出生率は1.43人。その差を比べると歴然です。
現在のフィリピンの人口分布は1955年の高度経済成長期に入る前の日本とよく似ていて、
今後さらに経済発展するであろう要因の一つでもあります。
フィリピンの経済成長
まず経済成長が発展している背景には、英語が堪能というのが理由の一つとしてあげられ大部分の人が英語を話しています。
学校教育では小学校から当たり前のように英語を使い英語が話せないと進学や就職が出来ない仕組みになっているので、
大学を卒業する頃にはネイティブ並みで会話することが出来ます。
英語のできる質の高い労働力を確保できることから、最近ではコールセンターやBPO産業(ビジネス・プロセス・アウトソーシングの略。総務、人事、経理に関連する業務、コールセンターやソフトウェアのプログラミングなどの業務を外部に委託すること)が発展していて、日本を始め世界各国から多数の企業が進出しています。
また、フィリピンは月に2回給与の支払いがあるのに給料日前には全て使い切ってしまうほどだというのです。
個人消費がGDPの8割と言われており、これはアメリカの約7割、日本の約6割を大きく超えます。
こういった購買意欲も経済発展を促しているのでしょう。
世界中から注目が集められ、右肩上がりで成長を見せているフィリピン。
数十年後どのような国に変化を遂げているのか楽しみです。
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